【バイク】昔むかしの骨折り話6

Aさんは昔、バイクに乗っていたそうだ。

峠で角を生やして膝を擦っていたこともあるし、バックパックを積載して放浪の旅にでたこともあるという。

そしてある日、バイクで事故を起こした。

「ラインを割ってきた対向車とぶつかりましてね・・・僕も、貴方のように空を飛んだんですよ。
いやぁ~・・・あの時は、ほんと、死んだかと思った。とうとう、やっちまったかなってね。

そしたらね・・・その時、見えたんですよ。
えぇ。走馬灯。
人生が、長い映画のフィルムみたいに・・・こう、ずらーっとね。
あれは感動的だったなぁ~」

ふむふむ(。-`ω-)ワカル
ほんとにね、映画みたいに見えますよね!
あれって、何なんでしょうね?脳から変な物質が出てるんですかね??

などと楽しく相槌を打ちながら、綺麗な奥様に出してもらったお茶を啜っていると
Aさんはさらに、話を進めた。

「それでね。
初めて会った方にこんな話をするのはアレなんですけどね・・・

その・・・それ以来、僕、見えるんです。

( ^ω^)・・・ハイ?
え?走馬灯、今でも見えるんですか??

「いえね、見えるんですよ・・・僕、見えない人が、見えるようになったんです。

・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・( ¯・ω・¯ )

ハイ?( ¯・ω・¯ )

「走馬灯を見て以来、幽霊や守護霊が見えるようになったんですよ!こう、人の後ろにオーラが見えたりとか。
あぁ、貴方の後ろにも見えますよ?どなたか男性の方が見えます。どなたか男性の身近なご先祖さまがいませんか?(←そりゃいるだろうよww)
あ!ごめんなさいね、こんな変な話して・・・でもあなた、とてもいい人に見えるから、つい・・・

僕も走馬灯を見て以来”見える”ようになったから、貴方も”見える”かもしれませんよ!だから、教えてあげたくってね」

お・・・お・・・オカルトきたーーーーーーーウオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアア\( ‘ω’)/

隣では
オカルト嫌いなイインチョが、白目を剥いてお茶を啜っていた

私も、オカルト自体は否定はしないけれど
「貴方も見えるかも」などと言われると、ちょっと引く。
いや、かなり引く。
しかも、バイク事故とセットで話されると・・・何か、バイク事故が人生の行幸だったみたいな流れだったので(やってよかったバイク事故、みたいなね)
そんなことは、ねぇ!事故は、起こさないのがベストだろう!!それは、絶対だぞ絶対!!!
と、内心で激しく反発して動揺していた。

どうしよう・・・
お世話になった人だから、できるだけ気持ちよくお暇(いとま)させてほしいけれど
このまま壺なんか勧められたら、秒で切れる自信が、ある。

いや、私が切れる前に、イインチョがブチ切れるだろうし・・・"(-""-)"(イインチョはオカルトがクソ嫌い)

そう言われて改めて周囲を見渡すと
法事でもないのにキラ☆キラ明かりが灯されている仏壇も、玄関の仏像も、応接間にかかっている謎の掛け軸(達筆な文字でお経が書かれている)も、なんとなく怪しく見えてくる。

というか、それだけ和風な宗教観(?)に見えて、首には十字架が下がってるし、応接間にもキリスト像がある。
うん。
信心深いのは悪くないけれど・・・ちょっと、情報が多すぎるね、Aさん。

Aさんは、壺こそ勧めてこないけど「何か困ったことがあったら・・・例えば見てはいけないものが見えるとか…僕にいつでも相談に来ていいですよ」と話を続ける。

これは・・・ちょっとヤバいパターン?( ˙-˙ )


で、幸いにも。

Aさんは、私たちの空気がサァ・・・っと引いたことを感じてくれたらしく
「いや、変な話してごめんなさいね!とにかく、あなたが無事でよかった!」
と話を畳んでくれた。

それを機に、私たちは深くお辞儀をし、腰を上げてAさんのお宅を辞した。

Aさんは、私たちを玄関口まで送ってくれて「バイク、これからも乗るなら、気を付けてね」
と声をかけてくれた。


ちょっと、判断に迷うことろもあったけれど・・・Aさんはいい人だった。
その後、壺の勧誘もされなかった。

結局、あれはなんだったのだろう・・・
20年近く経った今でも、彼の意図は謎である。

なお、私はその後一度も走馬灯を見ていないし、”見えてはいけない人”も見えるようになっていない。
ぎっくり腰で寝込んだ時、痰が喉に詰まってチアノーゼを起こしたこともあったし、乗っていた車がスピンして対向車線に飛び出したこともあったけれど
いずれも走馬灯は見えなかった。

本音を言うと、幽霊なら見えるようになってみたい。
全部の幽霊が見えたら大変そうだけど、
自分に近しい人の幽霊なら、見てみたいという気持ちはある。
オーラも風水も星座占いも血液型占いも、楽しくて元気がでるならドンドン人生に取り入れればいいと思う。

だけど残念ながら、私にはそれらの才能は皆無のようだ。
妖怪も幽霊も大好きなのに、一度も遭遇できたことがない。

私が人生で遭遇できた妖怪は、イインチョのバイクだけだ。
彼のバイクは、リアルで付喪神である。

彼が余所のバイクを試乗すると、即座にオイル漏れを起こす。
彼が乗り換えを検討すると、その度にどこかしらトラブルを起こして彼の気を惹く。

それでいて、彼の心が疲れた時は最高の吹けあがりを見せて「やっぱり、お前が一番」と彼に言わせしめるのである。

イインチョがエロい手つきでTLのタンクを撫で「お前は、奥さんとよりも付き合いが長いしなぁ。お前を超える楽しいバイクが、未だに現れんのよ」と語りかけると
褪せかけたカウルの色が少しだけ艶を増す・・・ことを彼は知らない。

あれはガチで妖怪である。
私のSV子も、いつかは妖怪になれるのだろうか・・・。

できれば、バイクで事故を起こさなくても、”見える”ようになりたいものである。

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
「昔むかしの骨折り話」は、以上で終了です!

書いているうちにいろいろ思い出して、楽しかった♪
事故の話も、こうして俯瞰してみると、さまざまな学習ポイントがあるものですね。
とりあえず、目撃者さんと会うのは以後辞めています(;^ω^)・・・っていうか、目撃者証言が必要なほどの事故を、起こさないようにしてます(実際起こしてません)。

みなさんも、事故には重々お気を付けくださいね♪
次回は、ランニングか自転車の話をUPしたいと思います~♡
では、また




【バイク】昔むかしの骨折り話5

なお、保険処理での事故の過失割合は95:5(相手が95、鳩が5)だった。
なので弊記事では相手を「加害者」と記載している(保険処理上、過失割合が多いほうを”加害者”というので)けども
過失が多かろうが少なかろうが、事故は事故。
両方とも被害者であり加害者かな、と思ってる。

でもバイクのほうが圧倒的に痛いので、損だなーーーーとは思うッ
みなさんも、どうぞ事故には重々お気を付けくださいませ・・・。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
怪我の状態が落ち着いた頃、
手土産を持って、目撃者さんのお宅にお邪魔した。

その方は30代後半から40代前半の、働き盛りという感じの男性だった。
お宅は庭付き戸建て二階建ての和風建築。
新築なのかリフォームなのかはわからないけれど、真新しい建材の匂いがする綺麗なお屋敷だった。

家の中に通していただくと、まず玄関口に金色の仏像が飾ってあって、ちょっとびっくりした。
お金持ちとはお付き合いしたことのない人生だったからよくわからないけど、玄関口に仏像を飾るのはお金持ちのデフォなのか?( ¯・ω・¯ )と不思議に思った。

応接間に通されると、ピカピカの仏壇が開かれていて、お線香の香りがする。

私も実家には仏壇があって、仏間に通されたときはお線香をあげなさいと教育されてきたので
とりあえず、一言断ってお線香をあげさせてもらった。

初めてお邪魔したお宅で、いきなりお線香からスタートしてご先祖さまの話を聞いている・・・というシチュエーションに若干違和感を感じたけれど
なにぶん、人生経験の少ない20代後半のころの出来事だったので「こんなものか?」と自分を納得させる。

そうこうしているうち、目撃者さんの奥様がお茶をもってきてくれたのだけど
これが、とても綺麗で、目撃者さんとはだいぶ年が離れた異国の女性だったので
(あのー、最初から情報が多すぎて困ります!( ¯・ω・¯ ))
と、内心でめちゃくちゃ焦っていた。

みると、私の隣でイインチョ(夫)も
(あのさ、どこから驚いたらいい、俺?)
という風に戸惑った顔(。-`ω-)でお茶をすすっていた。

そして話は、事故当日のことに及んだわけだけれど
心のなかでは(そんな話より!!奥さんとはどこで知り合ったんですかーーー!!どうみても10歳は年が離れているのに、お子さん3人てドユコトーーーー!?)と、ゴシップ知りたがり台風が大きく吹き荒れていた。
(※結局、最後まで奥さんのことは聞けませんでした)

事故の話を聞くと
私は、自分が思っていたよりもだいぶ派手に空を飛んでいたらしい。

目撃者さん(今更ですけど、以後Aさんとします)は事故を見た途端
「あ、嫌なもの見ちゃった~・・・これは死んだな」と思ったそうな。

私は頭を激しく打ち付けていたらしく、軽くバウンドまでしていたので
「あれは脳をやられたな・・・と思ったんですよ」と語ってくれた。

そう思っていたら突然私が身を起こし、「携帯!誰か私の携帯を知りませんか!」と叫び始めたので
Aさんはとても驚いたそうだ。

しかもそのあと、私が誰かに電話し「明後日のツーリングは!絶対に行ってね!!私は置いて行ってツーリングに行って!!!」と言い出したので
「・・・( ¯・ω・¯ )いま、その話する?」と目が点になったそうな。

「いやぁ~、あの時はこの子、頭大丈夫かな?って心配になりましたよww」とAさんは笑って言った。
私も夫も、乾いた笑いで「その節はすみませんでした・・・」と謝るしかなかった^^;;

そうやって場が和んだ(?)あと、ふと思いついたように、Aさんが
「走馬灯、見えましたか?」
と聞いてきた。

まさに「人生初の走馬灯」を体験したばかりだった私は、「見えました!ほんとに見えるんですね~」と元気よく応対した。
するとAさんは
「僕もね、実は昔バイクに乗っていましてね。走馬灯、見たんですよ」
と話し始めてくれた。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
ここから、Aさんのショータイムが始まりますが
今日はタイムアウトなので次回に続きます。
奥さん、確か二人目か三人目と言っていたような・・・←結局聞いている
Aさん、情報の多い方でした・・・。

【バイク】昔むかしの骨折り話4

骨折り話の最後。目撃者さんと会った話。

この事故のとき、私は後ろから車にぶつかられたので
実は、自分がどういう状態で車と接触したのか、全然わかっていなかった。

完全に視界の外から衝撃音がして、一気に体を持っていかれて、何も考える暇もなく空を飛んだ。
飛んでから着地するまでは、謎に時間が引き延ばされていて、走馬灯を観たりツーリングのことを考えたりしていたけれど
接触した瞬間は何も考えていなかったし、事故の状況を俯瞰したり分析することなどできていなかった。

なので、警察に事情を聴かれても、ロクにまともな話ができなかったのだけれど
そのとき私の真後ろで事故を目撃していたドライバーさんが現場に残ってくれて、警察に詳しく話をしてくれた。

当然といえば当然だけど、事故の加害者の話はとても一方的で、私の非を猛烈に並べ上げたものだった。
警察は、事故処理のプロなので、そんな話を一方的に調書に書くことはない・・・とは思うけれど
私は痛さとショックでまともにしゃべれなくなっていたので、あることないこと書かれるかもしれないと思うととても不安だった。

加害者の語った事故当時の信号の状況や速度の話などは事実(少なくとも、私の記憶)とは全然違うものだったのに
あたかもそれが事実であるかのような調子で、警察の人が私に確認を取ってくる。
「~・・・ということですけど、それでいいですか?」みたいに。

違う違う!そうじゃない!・・・と思っていても、痛さで弱気になっているときにケイサツの人に「ですよね?」みたいに確認されると
思わず「あ、はい」と同意しそうになる^^;
もしくは「いえ、わかりません。」というテンプレ回答をロボットのように繰り返すことしかできなくなって
雄弁で表現力豊かな加害者の証言に比べると、とても貧相なものになってしまう。

事故初体験だった当時の私は、冷静に落ち着いて対応することができなくて
ただただ、加害者の一方的な証言を端で茫然と聞くことしかできなかった。

ここで、目撃者さんの登場となるわけです。

目撃者の方の話は、とても公平で論理的で、私の記憶とも合致する事実のみ話してくれた。
まぁ、事故を起こすと、誰だって(加害者だって)冷静ではいられなくなるわけで、当事者の証言なんて主観でいくらでも歪んでしまうものだと思う。
警察もそこのところはわかってくれているようで、目撃者さんの証言を丁寧にメモに取ってくれていた。

実際に、彼の証言がどれくらい調書に影響を与えたのかは不明なのだけど
私としては、彼がホワイトナイトのように神々しく感じられた。
長い聴取になったので、かなりの申し訳なさもあった。

なので、当日の聴取がすべて済んだタイミングで
目撃者さんと実際に話して、彼の連絡先を教えてもらった。
ぜひ、後日お礼をさせてもらおうと思ったのだ。

相手は40代くらいの中年の男性で、怪しい人には見えなかったし
お礼にはイインチョ(夫)と一緒に行くつもりだったので、とくに何の警戒心も抱いていなかった。

今にして思うと、私のこの行動(目撃者さんの連絡先を聞く)は、事故対応としてどうなんだろう?と思う。
あるべき姿なのか、それとも、やらないほうが良かったのか・・・。
正解はわからないけれど、その時の私は迷っていなかった。
後日、手土産をもって彼の家に足を運んだのだ。



というわけで、中途半端ですがここでタイムオーバーです。
次回、目撃者さんと話をします。
最新記事
最新コメント
鳩の大好きアイテム
カレンダー
06 | 2020/07 | 08
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
カテゴリ
リンク